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トラウマの宝箱

長い間体の奥に閉まっていた宝箱。
その中身を見たくて今夜も夜な夜な鍵を開ける。


誰にも見られたくないから鍵をかけて一番奥の方に置いた。
誰にも気付かれない様に。
誰にも触れられない様に。


ある日、見つかってしまった。
「全然大丈夫だよ、それくらいのこと」
軽く言われてしまった事に、憤りを感じた。
救ってくれようとしたその言葉に、憤りを感じたのはなぜだろう。

「あなたには分からない。私の苦しみは」

そしてまたある日、見つかってしまった。
今度は逆に知ってもらおうと思って、自分から見つかった。
「可哀想に。大変だったんだね」
同情されたその言葉に、深く傷ついた。

「私は可哀想な子じゃない」


結局は誰にも分かってもらえないからやっぱり心の奥にしまった。

誰にも言わずに、誰にも見つからない様に隠していたら、いつのまにか自分だけしか知らない、特別な場所になっていた。



トラウマの宝箱。
消したい過去や、嫌いな自分が入ってる宝箱。


気がついたら何年も何年も経ってしまって、
そこにある事すら忘れてた。
忘れる事は多分簡単だった。
気付かないフリをして、誰にも深く関わらずに生きていけば良かったから。


そして驚いた。
ある日見てみたら宝箱ごと腐って膿んでた。
悲鳴をあげて、遠くに投げつけた。
「こんなの自分のじゃない。信じない、違う違う」
あまりの醜さに、ショックで泣いた。泣き続けた。



そして数日経って、気になったから見てみた。
やっぱり腐って膿んだままの宝箱。
そぉっと拾い上げた。
どくんどくんと脈打つ宝箱。
きっと自分にしか分からないだろう鼓動。
弱く、今にも消えてしまいそうな音。

体全体で感じてみた。
どくんどくん。
その鼓動に合せて呼吸してみた。
涙が出て来た。
次から次へと涙が出て来た。


苦しくて、
悲しくて、
寂しくて、
大嫌いで。
愛おしくて、
懐かしくて、
あったかくて。


自分の、自分だけの過去だった。
自分だから、自分じゃなきゃ経験出来なかった過去だった。
自分が覚えてなきゃ、忘れられちゃう過去だった。


いつも、一人でいようと思ったのは、怖かったから。
ほんとの自分を出さないでおこうと思ったのは、怖かったから。

ほんとはもっと、愛されたかった。
ほんとはもっと、泣いたり笑ったり怒ったり、自由になりたかった。



次から次へと止まらない涙が頬をつたい、胸がきゅうと締め付けられた。


すると、手の中にある腐って膿んだ宝箱が輝き出した。
小さな光が膿の膜の間から、柔らかな光を射し出す。
どくんどくんという鼓動の音が大きくなり出した。

次の瞬間、ゆっくりと膿が落ちていく。
ぽろりぽろりと落ちていく。
宝箱が発する光が強さを増し、鼓動も力強くなる。

ゆっくりと、ゆっくりと、私は私を認めだした。
ゆるして、受け入れた。



しまいには黄金の光を放つ宝箱。
どくんと一つ脈打つだけで、自分の体にしびれが走る。
その光が強く語りかける様だった。
私はあなただと。


「ごめんね。今までほったらかしにして。ごめんね。」

言いながら、また涙が溢れて来た。




そして私は私を自分のハートの場所に戻した。





トラウマの宝箱。
それはあなたで、あなた自身。


受け入れたとき、新しい人生のステージが訪れる。

私は私の歌で、それをお手伝い出来たら嬉しい。


今、この時に、一人でも多くの人の心が解放されます様に。

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