弱い自分に負けそうになった時期があった。
それは去年。
体と心を壊した時期だった。
なにもかもが怖くて不安で心細かった。
もう二度と、音楽の世界には戻れないし、戻りたくないと思っていた。
自分が、この壊れた体と一生付き合っていかなくてはいけないということに対して、
受け入れられなかった時期なんだと思う。
普段なら弱音は吐かない。
でも、この時ばかりは違った。
決まっていたライブに対して、「歌えないかもしれない」と言ってしまった。
時は戻って2014年。
思いつきから、シンガーソングライター応援企画イベントをスタートさせた。
(このイベントの動機を語ると長くなってしまうので割愛します)
とにかく始まったこのイベントは、若きミュージシャンのための応援イベント。
オープニングでは私が、「魔法ソング」と称した歌を即興で歌い、その日の出演者を紹介した。
出演者たちは、「○○系」という共通点から選出していたのでそれもMCの種になった。
毎回アットホームな雰囲気を作り出し、このイベントを愛してくれる人が増えた。
そして2015年、盛り上がった出演者とコーラスチームを作ってライブをしようと決めた矢先に、私は体と心を壊してしまったんだった。
コーラスチームは「The Common Sisters!! 」という名前がつき、メンバーは頑張っていた。
時にはぶつかり合い、時には同じ釜の飯を食らい、語り合う。
苦しいことの方が多かったのかもしれない。
みんなでツアーにも行った。
みんなが「音楽」という壁にぶつかっていた最中、私は私で恥ずかしながら「自分」という壁にぶつかっていた。
食事制限をして、ライフスタイルを変えた。
一緒にいる人ががらりとかわったし、むしろ一人でいるようになった。
「必要なものはそんなに多くなかった」
し、大事なものの大事さに気がついた。
のもこの時期。
私は、色々なものを手放し、シンプルになった。
そうして迎えた、ツアーファイナル。
https://youtu.be/o4bVVCIco8o
(『今宵、魔法をかけましょう』ライブ動画)
たくさんの人達の支えがあって実現出来た。
魔法イベントの最初から支えてくれたドラム鯉沼君。
いつでも共感と信頼を注いでくれるベース悟郎君。
バークリーに行っちゃったキーボード岳君。
むかーしからお世話になっているギターゼリーさん。
還暦サックス森さん。
宇宙仲間バイオリンゆっこちゃん。
そして、舞台裏には、信頼するぞの。
「僕にも魔法をかけてください」っていう舞監(笑)
ぞのをステージ上で煽ってる映像も後半にはある。
この動画のラストは、今見てもじーんと来ちゃう(笑)
私はこのイベントを通して、たとえどんなに辛いことがあっても、乗り越えられない壁はないんだって伝えたかった。
一回ぐちゃぐちゃになってぺしゃんこにされても、
前を見てさえいれば、絶対にいつかその暗闇は明ける日がくるのだと。
そしてそれは、自分に対してのメッセージでもあった。
毎日、負けるな負けるな、と奮い立たせてその時期を生きていた。
乗り越えたらあとは、自信が残った。
イベント終了後、コモンのメンバーである39ch.が、動画アップを提案してくれたのに、
なぜか私はそれを断った。
理由は不明(笑)
しかし、最近コモンのメンバーであるアサクニユキがポツリポツリとダイジェストでライブ動画をアップしていて、それを見ていたら久しぶりに見たくなった。
せっかくだしアップしようと言う流れになった。
君の歌は誰かを幸せにして
君の歌は心に響くんだ
弱そうに見える人も
強そうに見える人も
みんな、
みんな、
同じ、
同じ、
同じだから。
(書き下ろしたオリジナル曲『今宵、魔法をかけましょう』より。)
この歌には魔法がある様な気がするんだよな。
2017年1月23日から、シンガーソングライター応援企画「今宵、魔法をかけましょうイベント」を復活させることに決めた。
また、あらたなる物語が産まれそうだ。
本日、声帯周り、首裏、耳後ろ、脳天に、鍼を刺しまくった。
今は、声帯周りに置き鍼もしている。
体を壊すと見えるものがある。
サイレンス。
今日はそんな感じです。